どのような空海像が描かれているのだろうかと、と楽しみにしていました。まあ、やはり歴史小説とは一味違った夢枕獏流の、妖術と幻想の空海でした。

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チェン・カイコー監督空海役の染谷将太安倍仲麻呂役の阿部寛 演じる空海―KU-KAI―/妖猫・・・この映画をもう見た?まだ見ていないの?
これ以前に掲載した昨年の記事下記サイトにアクセスして読んでください。

2月2本目のアップは、7世紀(延暦23年/804年)に、弘法大師として知られる真言密教の開祖・空海遣唐使として中国へ渡った若き日の姿を描いた歴史スペクタル&幻想映画『空海―KU-KAI―/妖猫/LEGEND OF THE DEMON CAT』(2018年、チェン・カイコー 監督&脚本、夢枕獏原作)でした。遣唐使の留学僧として中国に渡って密教を学んだ玄宗皇帝の時代に、若き日の空海染谷将太)を主人公に、首都・長安で黒猫が人間の言葉を話し、人を襲いの眼玉を食いちぎる妖猫が跋扈する事件が起きていた…。詩人・白楽天(ホアン・シュアン・中国語版。日本語吹き替え・高橋一生)とともに空海も、皇帝が寵愛した楊貴妃(チャン・ロンロン・中国語版。吹き替え・吉田羊)の長安の黒猫の謎を解こうとした。
その他に、安倍仲麻呂役に阿部寛、白玲役に松坂慶子、大師役に火野正平が演じているが、中国人俳優と見分けがつかなかったです。私は日本語吹き替を見たのですが、幻想皇帝役の声にイッセー尾形李白役に六角精児など名のある俳優が声優を務めているので驚きました。
中国と日本の7世紀の歴史が舞台なので、遣唐使として中国に渡った空海や安倍仲麻呂や、玄宗皇帝と楊貴妃俳人李白(後の白居易)など当時の歴史的人物が登場する…。
玄宗皇帝が楊貴妃を寵愛しすぎたために安禄山で「安史の乱」が起きて、洛陽が陥落する。楊貴妃の親族の楊国忠と激しく対立した陳玄礼と兵士達は、楊国忠と韓国夫人たちを殺害、玄宗に対して楊貴妃を殺害することを要求する。が、玄宗は「楊国忠の謀反とは関係がない」と言って擁護したが、楊貴妃に自殺を命ずる。楊貴妃死後50年経った806年(元和元年)頃に、玄宗楊貴妃の物語を題材にして白居易が長編の漢詩である『長恨歌』を制作した。長安の都に出没する猫は楊貴妃の飼っていた猫が、楊貴妃の怨念の魂を宿して妖怪になったという…謎であった。
空海と 言えば、未だ謎の多い生涯で、私は映画の原作、夢枕獏の『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』を読んだことがありませんが、司馬遼太郎歴史小説空海の風景』を以前私は読んだことがあり、この本の読後に、私は空海の遺跡を辿りたくて四国一周のツアーに参加したことさえがありました。土木知識と医術と天文と地勢学を身につけ、途方もない知識と能力の持ち主なのに悟りを開いた魅力的な宗教家です。どのような空海像が描かれているのだろうかと、と楽しみにしていました。まあ、やはり歴史小説とは一味違った夢枕獏流の、妖術と幻想の空海でした。ただ私は楽しめました…。

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