2019-01-01から1年間の記事一覧

山田監督の寅さんが22年ぶりの新作が公開されたので早速見に行きました。12月に紹介する作品は、シリーズ通算50作目の『男はつらいよ お帰り 寅さん』(2019年公開、 山田洋次監督)でした。懐かしく見ている私も、観客もいずれも年を取ったが、スクリー…

チョップリンやキートンの活躍した「活動写真」時代を、今なぜ映画の歴史を振り返ってまで、モノクロ無声映画の時代を喜劇で振り返るのかな・・・と思いました。

周防正行監督作品で、『シコふんじゃった。』(1991年)や『それでもボクはやってない』(2007年)の2本が好きでしたが、今回公開された『カツベン!』は、わたくしの好きな1本になりました。その先時に、社会性を内包した映画を製作してきました。『それでも…

江戸時代の幕藩体制と武士社会を経済の視点で歴史を見たのは、磯田道史のベストセラー『武士の家計簿『加賀藩御算用者』の幕末維新』を原作とする映画『武士の家計簿』 (2010年公開、 森田芳光監督、柏田道夫脚本)が映画史では初めての作品だろーネ…。戦国…

長野県小諸のとある「精神科病院」を舞台に、不倫していた妻とベッドで寝たきりの高齢の祖母を殺害し、死刑執行されたが、死刑のロープにぶら下がりながら息を吹き返して精神病院に社会から隔離され隠された死刑囚・梶木秀丸(笑福亭鶴瓶)と、突然脳裏から…

蜜蜂と遠雷 今回紹介する作品は、芳ヶ江国際ピアノコンクールに一次審査二次審査と挑むいずれも天才ピアニストピアノの4人…、栄伝亜夜(松岡茉優)と、音楽家ホフマンに才能を認められ師事していた、しかも栄伝の母親から幼少の時にピアノの個人レッスンを受…

リメイク版ではあるが、邦画では、日本的な家族関係の絡みがあって、ホロリト涙ぐむ人情映画となっていました。

最高の人生の見つけ方 自動車整備士のエドワード・コール(ジャック・ニコルソン)と、金持ちのモーガン・フリーマン(カーター・チェンバーズ)の二人が、末期ガンで入院、余命6ヵ月と宣告されたのをきっかけに、死ぬ前に思い残した願望を実現しようと、冒…

楽園 少女二人が失踪する事件12年前に起こるー。この失踪事件は、田圃に囲まれたあぜ道のY字路で、二人の小学生・湯川紡( 杉咲花)と 藤木五郎(柄本明)の孫にあたる幼女が分かれた後で失踪する。今回紹介する映画は、廃村寸前の村で起こった失踪事件が映…

新しくこのブログに映画の観賞コメントを掲載することにしました。主に邦画を中心に載せたいと思っています。yahooblogで今まで掲載していたのですが、yahooブログが掲載中止になりましたので、こちらに移行しました。以前の私のブログは12月過ぎまでは閲…

邦画にはどういうわけかミュージカル映画は少ないです。矢口史靖監督が大胆にも和製ミュージカルコメディーを制作しました。私は拍手を送りたいです。

8月に紹介する邦画は、一流商社に勤務する鈴木静香(三吉彩花)は、拾ったタダ券で遊園地の見世物小屋のマジックショーに姉の子供の子守のために連れていく。小屋のインチキマジッシャン(宝田明)に催眠術をかけられ、曲が流れた途端にリズムにのって歌って踊…

広島呉にある大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)には、可能な限り詳細に再現しました10分の1の戦艦「大和」の縮小模型が展示されているようです。映画の後で私は呉へ行きたくなりました。

日本帝国海軍の上層部の平山忠道造船中将(田中泯)は世界に威厳を示すための巨大戦艦大和の建造に意欲を見せるが、海軍少将の山本五十六(舘ひろし)は今後の海戦には対航空機戦闘を考えた航空母艦の方が必要だと主張する。進言を無視する軍上層部の動きに危険…

私たちは、TVドラマに慣れ過ぎているので、起承転結のストーリに沿った淡白な演技と説明的なセリフがないと、物足りなくなっています。この『Diner ダイナー 』は私の理解を拒絶する作品でした。

7月の1本目は、以前は殺し屋だった天才シェフのボンベロ(藤原竜也)とウェイトレスのオオバカナコ二(玉城ティナ)と殺し屋専用のレストラン「ダイナー」が舞台となった『Diner ダイナー 』(2019年公開、蜷川実花監督、平山夢明原作、河合孝典の漫画『DINER…

私の見た限りでは煙害に対して企業が農民のために巨額なお金を投じた美談のようにも思え、物足りない作品でした。

6月に紹介する4本目の邦画は、日立鉱山が吐き出す亜硫酸ガスによる煙害によって、山林が枯れ、田畑の農作物も枯れる甚大な被害を受けた近隣農民の反対運動に対して、入四間村の郷氏・関根三郎たちと、日立鉱山職員・加屋淳平たちの奔走によって、解決策とし…

主役の岡田准一にしてはやや滑稽な3枚目のような殺し屋を演じるアクション&ハードボイルドな映画でした。

裏社会で「ファブル」と恐れられる天才的な殺し屋(岡田准一)が、彼の育ての親・ボス(佐藤浩市)から殺し屋稼業を1年間休み、大阪で地味な生活を送れーと命じられる。ボスの真意は、殺し屋から足を洗わせ、カタギにさせてやりたいという温情からでした。そこで…

私は新しい野球の傑作映画が増えたなーと思いました。まして、高校野球のマウンドを踏んだ人にはたまらなく泣ける映画ではないでしょうか。

6月に紹介する邦画2本目は、厳しい指導から赤鬼先生の異名を持つ小渕隆(堤真一)が主人公…、城南工業野球部の監督を務めた国語の先生が、甲子園出場目前まで野球部を指導するが、惜しくも甲子園出場の強豪校・青陵高校に敗れた甲子園球児の汗と涙の試合のス…

町田くんの存在は、人間の片隅に善を培養する「希望」を残すー「善なるもの」の心の可能性残すメルヘンだろうかーナ。

運動が不得意で、学校の勉強が苦手で、教室の人気者でも皆のヒーローでない、いつも目も目立たない鈍重なメガネ高校生の少年が主人公です。しかし、困っている人を見るとそのまま見過せない優しい性格の町田くん(細田佳央太)を主人公とするメチャ青春ドラマ…

私は映画を見る時にいつもこの映像で「何を?」を表現したいのか・・・、この作品の主張は「何なのか?」、それはこの映像の「何処に?」あるのか・・・と問いかけます。私はこの作品に答えがまだ出ません。

映画のストーリは、バララン~と津軽三味線の様な音色と共に映像が展開される時代劇です。幼児より父・無二斎より剣術を鍛えられて、額から血を流しながら勝つことに異常な執着を持ちながら木刀を握る新免武蔵(細田善彦)の姿から、代々より足利将軍家の剣術…

私も映画の父・東昇平のように70歳に近くなりまして、この映画を見終わった後で老いて「死」がだんだん近づき、脳梗塞や心筋梗塞の病気で倒れ、痴呆症で自分が判らなくなった末に死ぬのが怖くなりました。

6月の1本目に紹介する邦画は、認知症の影響で徐々に記憶を失っていく70歳の父・東昇平(山崎努)と、彼と向き合う家族…、厳格な学校の校長をしていた夫と共に連れ添ってきた妻・東曜子(松原智恵子)と、夫・蒲田享と共にアメリカ生活している長女の麻里(竹内結…

私にはこの作品が何時日本が戦争状態になってもおかしくない政治的可能性を描いた作品というよりも、日本の「自衛隊」と軍隊の必要性を手放しに賛美した映画に見えました。

5月の邦画の4本目は、今の日本の武力衝突の可能性をシリアルに描き、自衛隊の「軍事衝突」を生々しく取り上げた戦争映画『空母いぶき』(2019年公開、若松節朗監督、かわぐちかいじ原作小学館〈ビッグコミックス〉掲載、伊藤和典&長谷川康夫脚本)でした…

何もTVドラマでたくさん見てるのだから、映画なんて見なくても・・・と私も思っていたのですが、深夜TV放送で『スポーツ編』や『SPドラマ・運勢編』を見て、映画も観たくなりました。

何もTVドラマでたくさん見てるのだから、わざわざ映画館でなんて見なくても・・・と私も思っていたのですが、深夜TV放送で『スポーツ編』や『SPドラマ・運勢編』を見て、もっと別のストーリを見たくんなってしまいました。それにしても、ダー子役の長澤まさみの…

原作はベストセラー作家の佐伯泰英氏で、ストーリも面白いです。監督も時代劇の制作には慣れている本木克英監督、主役は売れっ子の俳優・松坂桃李の初体験の時代劇で、ぎこちなくはなかったです。

5月に紹介する作品は時代劇『居眠り磐音』(2019年公開、本木克英監督、原作、藤本有紀脚本)でした。ピエール滝が麻薬騒ぎで逮捕された時に、この映画にも出演していたので、東映は「麻雀放浪記2020年」をそのまま公開し、この作品は代役を立てて取り…

最後のどんでん返しで、事故にあった時山望と森田輝の関係は吃驚しました。宗方に嫉妬した森田が彼を罠に嵌めた意図的な事故であった・・・という。

大手ゼネコン・鹿島建設勤務の宗方秀一(中山麻聖)は、副社長の娘・白河早苗(小林涼子)との結婚も数日前に控え、公私共にハッピーな人生を歩き始めたところでした。遅刻した大学時代からの友人森田輝(石田法嗣)を助手席に乗せて、細い裏道を急いで結婚式の打…

もっともっとドキュメンタリー性を盛り込んでもよかったのではなかったか。私も広島の原爆資料館へ見学に行った経験があるので、原爆ドームよりも原爆記念館の中の展示映像も流したいよーナ。

5月に紹介する1本目の映画は、松元ヒロが20年以上も演じていた憲法を擬人化した一人舞台劇「憲法くん」(松元ヒロ製作、馬奈木厳太郎プロデューサー)をベースに、映画では渡辺美佐子を主役に広島で爆死した集団疎開の少年の思い出と共に«日本国憲法とは…

たかが恋愛だよー、されど女はその恋愛に一生をかけて一瞬に燃えるものだ…。その中には、結婚して子どもを生んで温かい家を作る…そこに原始より連綿と続く聖なる女性「性」があるのかな。

4月に紹介する邦画は、28歳のOL山田テルコ(岸井ゆきの)と合コンで偶然出会った出版社の編集者のイケメン守(成田凌)に一目ぼれ、ぞっこん惚れてしまったテルコに対して、恋愛感情など毛ほどなく、まして将来結婚などの意志もなかったマモルの、男女のすれ違…

こんな山の民・楊端和(長澤まさみ)がいたかどうか、恐らく史実ではなくてフィクションだろうが、流石に劇画原作のストーリだけに、通常の春秋戦国時代の戦乱劇とは違う点が作品を一番盛り上げている…ネ。

紀元前245年頃の群雄割拠の中国舞台に、大国の晋(山西省)、斉(山東省)、秦(陝西省)、楚(湖北省+湖南省)などが互いに争う戦乱の時・春秋戦国時代に、秦の戦いで親を失くした少年・信(山崎賢人)と漂(吉沢亮)の二人の少年を主人公に、奴隷の子供は一生…

今年もハリウッドのアカデミー賞にあるような«長編ドキュメンタリー賞»は誕生しなかったです。いつ保守的な映画界の体質が変わのかな???

第42回日本アカデミー賞の授賞式が3月1日に開催されました。是枝裕和監督の『万引き家族』が作品、監督、主演女優(安藤サクラさん)など8部門で最優秀賞に輝いた。その他の最優秀賞は、主演男優に役所広司(『孤狼の血』)、助演男優に松坂桃李(『孤…

葬場でサトシが母の遺骨を忌み箸で拾い、ハンカチに包み持ち帰り、それを歯で齧り食べようとする・・・のでした。私はこれだけの好奇心でこの映画を見ました…。

2月に紹介する邦画は、宮川サトシ(安田顕宮)の母・明子(倍賞美津子)の斎場での火葬、葬儀から映画は始まり、白血病で兄の骨髄移植で元気になったサトシが、母の癌を知り、死を看取る、それから、母が精子バンクに預けてあった精子で子供を授かり、真里(松下…

殿さまに忠誠を誓って仕え、藩に滅私奉公の精神で働くサムライに企業戦士の本質を見る、八角民夫が語る現代社会の企業本質論に、私は多分にサラリーマンの悲哀と共感を持ちました。

厚生労働省が毎月の勤労統計の不正が国会で騒がれています。が、昨今、統計やデータの隠蔽と偽装工作は国会でも官僚でも民間でも当たり前のようにまかり通っていますーネ。古い歴史を持つ品質と安全性が売り物の日本の一流大手製造メーカが、品質データや試…

これだけの脇役たちの顔ぶれを観ると、この映画の力の入れようは一目瞭然です…ネ。これだけ出演料の高い俳優陣が出演してて、駄作か傑作かは抜きにして話題にならない方がおかしい位ですーヨネ。

3件の殺人事件が起こり、殺人犯の残した謎の数字が次の犯行場所を予告するようで、更に4件目の殺人予告が分かった。複雑怪奇の数字の謎を解いた警視庁捜査一課の刑事・新田浩介(木村拓哉)はその現場を東京のとある高級ホテル«ホテル・コルテシア»と解明した…

人と人との温かい出会いがいかにもロードムービらしい映画でした。うーん、これは今まで私の見た「ナチズムとホロコースト」の映画とは一味違った作品でした。

新春に紹介する映画は、アルゼンチンのブエノスアイレスに暮らす88歳の仕立屋・アブラハムが主人公です。70年以上会っていないポーランド・マドリードに住む命の恩人に自分が仕立てたスーツを渡そうと旅立つロードムービ『家へ帰ろう』(2017年年、パブロ…