命を懸けたこんな劇画が持てはやされるのも、所得格差のしわ寄せをまともに受けている貧富の差が反映している時代だから…カナ???

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1月に紹介する2本目は、福本伸行のベストセラーコミックを原作にした劇場版シリーズの、第1作『カイジ 人生逆転ゲーム』、第2作の『カイジ2 人生奪回ゲーム』に続く第3弾の『カイジ ファイナルゲーム』(2019年公開、佐藤東弥監督、徳永友一脚本)でした。

「パート1」「パート2」が、TV番組の金曜ロードショーで2回2週に渡って放映したので、私はこれを書く前に一応TVを見て、内容を思い出しました。皆さん未だ1/24に放映しますので、観賞してみてください・・・。では、貧困と借金のどん底にいるカイジ役の藤原竜也が、シリーズを通して大金を手に入れるために命を懸けた賭博ゲームに次々に挑戦する、手に汗握るストーリが旧作でも魅力でした。こんな劇画が持てはやされるのも、所得格差のしわ寄せをまともに受けている貧富の差が反映している時代だから…カナ???今回パート3では、カイジは日当の7割もピンする派遣会社「帝愛グループ」の監督責任者の黒崎(吉田鋼太郎)に、「不満があるならばサッサと辞めろ」と言われ、如何することもできなくて、1缶千円の缶ビールで憂さをはらすカイジでした。シリーズ1-2にも勝負相手の「悪」とゲームの「親」の金満家が居た。シリーズ1では利根川幸雄役の香川照之、シリーズ2では一条聖也役の伊勢谷友介がゲームの相手であった。

貧困にツブツと不満を持ちながら日雇い労働の人夫をしていたカイジに、金満家の老人・東郷(伊武雅刀)が主催する「バベルの塔」という、一獲千金のチャンスを餌にした危険な賭博イベントに参加するように誘う者がいた。皮肉にも映画の舞台背景は、東京オリンピックを終えた日本で、、物価高の停滞と混乱した経済の中で、不景気に喘いでいた金のない弱者が踏み潰される世の中で、彼らはその危険な賭博に群がった…。ア~きっと、東京2020年と「オリンピック・パラリンピク」にお祭り騒ぎのように国家予算を散財し、赤字国債を発行している自民党安倍政権の経済と不景気を近未来のように皮肉った状況設定をしているのだーネ…

カイジは金を持て余した金持ちの酔狂な博打に参加して勝抜いた。このシリーズ3では、「バベルの塔」「最後の審判」「ドリームジャンプ」「ゴールドジャンケン」という4つの新しいゲームは登場する。ところがシリーズ3では、カイジと東郷が博打の相手ではなくて、「帝愛グループ」の黒崎が巨万の富をかけた賭博の悪者の黒幕になっていた…ノダ。それも、天秤の皿の上に金貨を乗せて、黒川と東郷の勝負になってて、カイジは東郷の勝負仲間になっているのだ…。私は観終わった後、なんとなくナントナク、勝負の緊張感がなくて物足りなかったですーネ。