こんな山の民・楊端和(長澤まさみ)がいたかどうか、恐らく史実ではなくてフィクションだろうが、流石に劇画原作のストーリだけに、通常の春秋戦国時代の戦乱劇とは違う点が作品を一番盛り上げている…ネ。



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紀元前245年頃の群雄割拠の中国舞台に、大国の晋(山西省)、斉(山東省)、秦(陝西省)、楚(湖北省+湖南省)などが互いに争う戦乱の時・春秋戦国時代に、秦の戦いで親を失くした少年・信(山崎賢人)と漂(吉沢亮)の二人の少年を主人公に、奴隷の子供は一生奴隷…という奴隷の境遇と運命を逆転させて、大将軍になる夢を抱きながら剣術の特訓に明け暮れる中国時代劇です。1本目は、漂は王・エイ政(吉沢亮)と顔が似ているので彼の身代わり役として王宮に召し上げられた。が王の弟・成キョウ(本郷奏多)が玉座を転覆するクーデターによる戦いで致命傷を負い、信の奴隷小屋で失命する…。王の身代わりとして殺されたのを知った信は、王・エイ政を恨むと同時に、弟・成キョウの復讐を誓い、大将軍になる夢を決意する中国の戦乱の春秋戦国時代の時代劇『キングダム』(2019年公開、佐藤信介監督、原泰久原作劇画、黒岩勉脚本)でした。中国の土地で中国の大規模なセットを使い、大勢の中国人のエキストラを登場させた久々のスケールの大きい中国時代劇です。井上靖原作で日中合作の歴史大河『敦煌』(1988年、佐藤純彌監督)などは懐かしい歴史大河ドラマでした。同じ佐藤純彌監督の『空海』(1984年、早坂行脚本)なども、スクリーンに目が釘付けにかーなる心躍る作品でした。原作が日本文学ではなくて劇画原作と言うのも、歴史と同じフィクションがより合わさった映画の原作でも、私は時代が変わったことを強く感じました。

この中国時代劇の面白いところは、弟・成キョウ(本郷奏多)が玉座を奪還するのに「山の民」の力を借りるシーンだろーネ。春秋戦国と秦の時代に、こんな山の民・楊端和(長澤まさみ)がいたかどうか、恐らく史実ではなくてフィクションだろうが、流石に劇画原作のストーリだけに、通常の春秋戦国時代の戦乱劇とは違う点が作品を一番盛り上げている…ネ。私はこの場面が面白かったです。