新しくこのブログに映画の観賞コメントを掲載することにしました。主に邦画を中心に載せたいと思っています。yahooblogで今まで掲載していたのですが、yahooブログが掲載中止になりましたので、こちらに移行しました。以前の私のブログは12月過ぎまでは閲覧できるようです。読みたい方は是非「流石埜魚水」で検索してください。

新しく紹介する今回の映画は、未だに文学青年や文学少女を魅了してやまない無頼派作家の太宰治役を小栗旬が、3人の子どもを抱える献身的な妻子役に宮沢りえが、作家志願の没落貴族埜の太田静子(沢尻エリカ)と、夫を亡くした山崎富栄(二階堂ふみ)が、肉体と心を耽溺させる「斜陽」と「人間失格」の誕生秘話を演じるエロスの映像作品『人間失格 太宰治と3人の女たち』(2019年、蜷川実花監督、早船歌江子脚本)でした。

今年2019年は太宰治の生誕110周年にあたるようだ、でもオリンピックとラクビ―ワールドカップの話題ばかりで、どうやら日本人は太宰治を忘れてしまったようです。 愛人の山崎富栄と玉川上水で入水自殺、 遺体が玉川上水下流で見つかった38歳の6月19日の「桜桃忌」には、たくさんの太宰文学のファンが未だに東京都三鷹市禅林寺に参集した筈なのですが、一言半句もニュースには出なかったです。根強いファンがいる筈なのですが、令和元年の青春は太宰治を忘れてしまったようです・・・。彼の破天荒な人生と破滅的な文学の匂いが、どうにもならない自暴自棄の青春の荒廃と希望のない壁に頭をぶつけた時に、共感者となって走り続けてくれる文学なのだろう・・・がネ。

前作の蜷川実花が監督&脚本で製作したの『Diner ダイナー』(2019年、)は、私は失敗作だと思っていました。やはり脚本と監督の一人二役は、彼女には荷が重かっただと思います。脚本の早船歌江子とプロデューサの池田 史嗣との二人三脚も良かったのだろうーカネ、私は大変面白い作品にまとまっていると感じました。