大手財閥の三菱系列の自動車会社と銀行が絡んだ「リコール隠し」を告発した現実の事故死だけあって、大変迫力がありました。


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本木克英監督、長瀬智也が主役を演じリコール隠しの犯罪映画空飛ぶタイヤ・・・この映画をもう見た?まだ見ていないの?

トラックの脱輪事故で主婦が亡くなり、整備不良を疑われた運送会社社長・赤松徳郎(長瀬智也)は、神奈川県警の刑事から執拗に追及され捜査を受ける。得意先からは仕事を断られ、メインバンクであるホープ銀行からは経営の運転資金の融資を断られ、赤松運送は倒産寸前に追い込まれた。赤松はトラックの欠陥ではないかと疑い、製造メーカのホープ自動車の販売部カスタマー戦略課長・沢田 悠太に再調査を要求、事故原因に関する疑念を問い合わせる、居留守を使いなしの礫であった。

6月2本目に紹介する『空飛ぶタイヤ』(2018年、本木克英監督、林民夫脚本、主題歌/ サザンオールスターズ「闘う戦士たちへ愛を込めて」)は、2002年1月10日に神奈川県横浜市瀬谷区下瀬谷2丁目交差点付近の中原街道を走行中の綾瀬市内の運送会社が所有する三菱自工製(三菱ふそう)の大型トレーラートラックのトラクター(ザ・グレート、1993年製)の左前輪が外れて、道路脇をベビーカーを押しながら歩道を歩いていた大和市在住の母子3人を直撃、母親が死亡した実際の事故を元に、トラックに装着されているハブの欠陥を整備不良事故と糊塗する三菱ふそうリコール隠しをネタにベストセラー作家・池井戸潤の書いた小説『空飛ぶタイヤ』(実業之日本社刊行)が映画化したものでした。

トラックの脱輪事故で主婦が亡くなり、整備不良を疑われた運送会社の赤松徳郎(長瀬智也)は、神奈川県警の刑事から執拗に追及され捜査を受ける。トラック事故により得意先からは運送の仕事を断られ、メインバンクであるホープ銀行からは経営の資金繰りの融資を断られ、赤松運送は倒産寸前に追い込まれた。その上事故の被害者家族から損害賠償請求をされる…。赤松はトラックの欠陥ではないかと疑い、製造メーカのホープ自動車の販売部カスタマー戦略課長・沢田 悠太に再調査を要求、事故原因に関する疑念を問い合わせるが、居留守を使われてなしの礫であった。

三菱ふそうは、1992年に東京都内の左前輪脱落事故以来、57件の事故を起こし、うち51件が車輪脱落事故であったが、それを巧く整備不良として誤魔化していた。ここに三井財閥からの政治的圧力はなかったのかな…?映画ではそこははっきりしませんでした。大手財閥の三菱系列の自動車会社と銀行が絡んだ「リコール隠し」を告発した現実の事故死だけあって、大変迫力がありました。私は社会批判の映画は大好きです。2009年に60分5話で、仲村トオルが赤松運送社長役でWOWOW(麻生学鈴木浩介監督、前川洋脚本)でテレビドラマ化されただけあって、そのリメイク版なので如何かな…と思っていました。が、主演の長瀬智也の体当たりの熱演がよかったです、映画は映画の良さがありましたーネ。