今までピアノの調律師が主役の映画は初めてだろうと思います。ドキュメンタリー映画に『ピアノマニア』というのがあったか・・・
6月に紹介する映画の2本目は、高校の時にピアノの調律師・板鳥宗一郎(三浦友和)の調律の仕事で、板鳥の調律したピアノの音色に出会った外村直樹(山崎賢人)は、それがきっかけで調律師を目指す為に専門学校終了後に板鳥のいる楽器店で調律師として働き始める『羊と鋼の森』(2017年、橋本光二郎監督、金子ありさ脚本)でした。
原作の宮下奈都の『羊と鋼の森』は2016年の本屋大賞の大賞作品に選ばれました、人気のある小説です。脚本家がいいのか、流石にストーリがしっかりしていました。題名の「羊」はピアノの弦を叩くハンマーの先に付いている羊毛で制作されたフェルトから、「鋼」はピアノ線の弦から、「森」はピアノの木材から由来しています。ただ、私は映画のワンシーンが気になって仕方ありません。外村の田舎が北海道の生まれで、父の稼業も林業で、森林の中で育った。その祖母が亡くなった時の葬儀に、森林の間を歩き、森林原野の中の平地に棺桶を置き、お経を読み、手を合わせる…そんな葬送儀礼が北海道にあるのかなーと見ていました。どなたか知ってる方は教えてください!!!まあ、娯楽映画としては飽きさせなかった作品でした。