原作はベストセラー作家の佐伯泰英氏で、ストーリも面白いです。監督も時代劇の制作には慣れている本木克英監督、主役は売れっ子の俳優・松坂桃李の初体験の時代劇で、ぎこちなくはなかったです。


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5月に紹介する作品は時代劇『居眠り磐音』(2019年公開、本木克英監督、原作、藤本有紀脚本)でした。ピエール滝が麻薬騒ぎで逮捕された時に、この映画にも出演していたので、東映は「麻雀放浪記2020年」をそのまま公開し、この作品は代役を立てて取り直して公開した、いわくつきの作品でした。でも、原作もベストセラーの佐伯泰英氏なので、ストーリも面白いです、また、監督もTVドラマの制作や時代劇の制作には慣れている本木克英監督であり、しかも、主役の松坂桃李の初めての時代劇も不自然でぎこちなくはなかったです。久しぶりに時代劇らしい作品を見たな…と思いました。駄作の「麻雀放浪記2020年」と違って、代役を立てて公開するだけの価値は有りました。

豊後関前藩の坂崎磐音(松坂桃李)と小林琴平(柄本佑)、河井慎之輔(杉野遥亮)は、3人とも幼なじみで同じ直心影流の佐々木玲圓(佐々木蔵之介)の道場で修行していた仲間でもあった。磐音は琴平の妹・奈緒(芳根京子)との祝言を数日に控えたある日、小林琴平と河井慎之輔を切り殺す事件が起こった。磐音は一度に突然二人の幼なじみを失った。その経緯はこうでした。河井慎之輔の妻・舞は、磐音の妹であり、藩中の謀略にも似た不倫の噂に唆されて、慎之輔は嫉妬と激怒に駆られて舞を呆然自失の朦朧とした心境の末、成敗のつもりで舞を切った。妹の遺体を引き取りに行った磐根はその場で、不倫の噂が根も葉もない悪意の流言であったことを説き、剣を抜いた慎之輔をその場で切った。琴平は宍戸文六に対する藩の処置に不満を持って藩命に歯向かって、それを鎮静する磐根と剣を交えることになった。磐根は、婚約者の奈緒の兄を切ったことで、奈緒を置いて江戸を出奔した。すべてを失った磐根は、江戸深川の金兵衛長屋(中村梅雀)に住み、昼はうなぎを割き、夜は今津屋吉右衛門の両替商・今津屋(谷原章介)の用心棒稼業して、浪人生活をしていた。

その当時、田沼意次の貨幣改鋳の政治改革の騒動があり、江戸城中の政争が両替商の今津屋吉右衛門と阿波屋有楽斎(柄本明)の間の争いに波及していた。阿波屋の差し向けた刺客がたびたび今津屋の命を狙おうとする暗殺を防ごうとするる用心棒の磐根は、その政争と商売敵の争いに巻き込まれていった。磐根を追いかけて江戸に流れ着いた奈緒は、映画のラストシーンでは、吉原の花魁として磐根の前に現れて終わる。原作はもっといろいろなストーリの展開があるようですが、私は小説でも読みたくなりました。。