主役の岡田准一にしてはやや滑稽な3枚目のような殺し屋を演じるアクション&ハードボイルドな映画でした。

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裏社会で「ファブル」と恐れられる天才的な殺し屋(岡田准一)が、彼の育ての親・ボス(佐藤浩市)から殺し屋稼業を1年間休み、大阪で地味な生活を送れーと命じられる。ボスの真意は、殺し屋から足を洗わせ、カタギにさせてやりたいという温情からでした。そこで、因縁のある大阪のヤクザの組織の世話で、マンションの2階の部屋を与えられて、佐藤明という偽名で、相棒のヨウコ(木村文乃)と二人、兄妹という設定で生活を始める。2本目は、根っからの殺し屋、6秒で瞬殺する凄腕の暗殺者、人を殺すことに自分の全人生と感覚とテクニックを磨いてきて、人を殺すことしか知らない世間知らずの暗殺者が、普通の生活をしようとシミッタレでけちなチラシの会社でアルバイトまでする。アクションスターの岡田准一にしてはやや滑稽な3枚目のような殺し屋を演じるアクション&ハードボイルドな映画『ザ・ファブル』(2019年公開、江口カン 監督)でした。クールな二枚目のアクションスターが、ズッコケた仕草とずれた行動が、今までにないコケテッシュな岡田准一が初めて演じる3枚目作品でした。鋭敏過ぎて、度のすぎた猫舌のあまり熱々のサンマまで、フウフウして冷ましても、口に入れた途端に「熱い」と飛び上がる。

その凄腕の暗殺者・ファブル…、もう一つの顔の3枚目の佐藤明が、ジョギングをしていた普通の女性ミサキ(山本美月)に淡い親近感を感じ、彼女の「世話になった」恩返しの義理を感じる。彼女はアルバイトをいくつも掛け持ちして父親の借金を返済している苦労人でした。しかし彼女の過去に、お金のためにクラビアヌードの雑誌に騙されて出演していた・・・。彼女のアルバイト先のチラシ会社で一緒に働くことになる。彼女を助けることが、再び彼を元の世界に戻す。

まあ暗殺者ね、吉本の芸人・宮川大輔のジャッカル富岡役のギャグにゲラゲラ笑う殺し屋が、いかにも週刊ヤングマガジン連載の漫画(南勝久)らしい原作でした。漫画ではワンポイントの殺し屋の滑稽な脚色になっているのかもしれないが、でもーネ、実写映画では岡田准一の笑いがナンカわざとらしくぎこちなく見えました。劇画を読んでないので映画のストーリしか知らないので、ファブルのボスが彼の本当の父親なのか、単に育ての親なのか関係性がよく分かりませんでしたーネ。漫画らしいストーの不明な点があれこれありましたが、まあまあ、暇つぶしに見る映画にしては退屈させない3流作品でした。