チョップリンやキートンの活躍した「活動写真」時代を、今なぜ映画の歴史を振り返ってまで、モノクロ無声映画の時代を喜劇で振り返るのかな・・・と思いました。

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周防正行監督作品で、『シコふんじゃった。』(1991年)や『それでもボクはやってない』(2007年)の2本が好きでしたが、今回公開された『カツベン!』は、わたくしの好きな1本になりました。その先時に、社会性を内包した映画を製作してきました。『それでもボクはやってない』などもその当時痴漢で逮捕されたサラリーマンが、冤罪を晴らそうと裁判で争っった社会問題があった、更に、『終の信託』(2012年)なども安楽死の問題があった・・・。では、近作の「カツベン」はどんな社会性を持っているのかな…?私のわからないことは、チョップリンキートンの活躍した「活動写真」時代を、今なぜ映画の歴史を振り返ってまで、モノクロ無声映画の時代を喜劇で振り返るのかな・・・と思いました。

 

村のカツベンを覗き見てして覚えた人気弁士の山岡秋聲(永瀬正敏)の物まねをしていた染谷俊太郎(成田凌)は、偽の活動弁士として泥棒一味の片棒を担ぐ生活にウンザリして逃げていた。公開初日に映画館へ駆け込んだ3本目は、子供から青年に成長した染谷俊太郎は一味からトラックから落ちた現金カバンを片手に逃亡し、ある町の映画館「青木館」で雑用係として働き始めていた・・・活動写真を舞台とした喜劇『カツベン! 」(2019年、 周防正行監督、片島章三脚本)でした。

 

今までの周防正行監督作品の流れとしてはチョット異色でした。これから彼の作品はどんなテーマを選ぶのかな・・・と期待したいです。チャップリンの『独裁者』のように人を笑わせながら社会と世相を痛烈に批判する作品を作ってほしいですーネ。